「伊東に行くならハトヤ」のCMソングで有名な観光ホテルですが、子供の頃何度か連れていってもらいました。その頃は熱海や伊東は観光のメッカで、大きなホテルで豪華なレビューを上演してる時代だった。ハトヤにはレストランシアター「ナイアガラ」があった。この「レストランシアター」という言葉が死語である。いわゆる食事をしながらショーを見せる所である。僕はハトヤの舞台機構が大好きであった。写真の前に突き出た半円の舞台は、ショーが始まるまでフロアーのレベルまで下りていて、お客さんがバンドの演奏で組んで踊るスペースになっている。ショーが始まるとせり上がりステージになる。真中のコマがセリ上がったり、そのままセリ下がって人がいなくなることもできるんです。天井から歌手などが下りてくるゴンドラがあり、絢爛豪華なレビューが繰り広げられていました。しかしレビュー少年の心を揺さぶったのはこれだけではなかったのです。次の朝、朝食をとるため、同じ場所に行くのですが、なんとこの舞台がぜ〜んぶ無くなっているのです。舞台全部がフロアーの高さになっていて、セットの吊り物も天井に納まってて、カバーがかけられてました。そして舞台のうしろは前面大きなウインドーになっていて、伊東の海を見渡せる一大パノラマが広がっているのです。妖艶なナイトクラブが展望朝食ラウンジに変身するその演出に子供の僕は感銘を受けてしまいました。ちょと気になってハトヤに電話してみたら、まだこのレストランシアターはあるそうで,不定期ですがショーをやっているそうです。今はサンハトヤのほうに力をいれてるみたいでした。上の写真の様な豪華なショーを今でもやってるとは思えませんが、こんど時間があったら泊まりにいって、この場所に入ってみたい。

宝塚やＳＫＤにはないどこか大人っぽい雰囲気がある。典型的なナイトクラブのショー。

食事をしながらショーを見る、ラスベガスのようなエンターテイメントが伊東にあったのだ。

夜のハトヤの全景。右下の大きい窓のところがシアターです。